なぜ約束は要らないのか

f:id:iwm49pr:20160323142148j:image
約束は要らないわ、という言葉は小説で、歌で、ドラマでしばしば使われるフレーズだ。
約束をしないというのは、少しだけルーズで自信が無い印象を受けるが、今回の文脈ではそのような意味は持たない。
約束が要らないのは、約束をしなくても必ず成就させるという意思や、やがてこうなるであろうという運命を確信しているからだ。

昨日大学を卒業した。
朝の4時に起きて眠いまま袴を着付けて、流れるままに式会場へ向かった。
友達とたくさん写真を撮った。みんな色とりどりの袴姿で綺麗だった。
式自体はつつがなく終了し、部活の方へ顔を出してから研究室で過ごした。
予想だにしたないプレゼントに驚いたり話をしたり、最後まで笑っていた。
友達と歩く帰り道、普段なら自転車を漕いでさっさと帰るのに、なんとなく名残惜しくて自転車を押しながら帰った。
家を引き払っていてそのまま地元に帰る子たちと顔を合わせるのは、昨日が最後だった。その時も、いつ会おうとかそんな約束をしなかった。

約束をしないのは、意思や運命があるからだと言ったけれど、約束をしなくてもふと気が向いたときに会えるような関係でいつまでも居たい、とも感じた。
さようなら、約束は要らないわ。